2728万円もの裏金を得ていながら、痛くも痒くもない処分となった萩生田元経産相。アベ派五人衆の一人である。
処分は役職停止1年間だけなので、この間に選挙があっても自民党公認候補として出馬できるのだ。
萩生田氏の地元八王子市(東京24区)では、早い時期から市民たちが落選運動を展開していた。
8日、萩生田氏をよく知る前川喜平・元文科事務次官と有田芳生前参院議員が八王子市で対談をするというので聞きに出かけた。
司会者から「八王子の人に求めることはありますか」と問われた前川氏は「萩生田さんを(選挙で)落として下さい」。
仕えていた官僚からここまで否定される政治家も珍しい。
文教族として文科行政を牛耳っていた萩生田氏の遣り口を、事務次官だった前川氏は間近で見ていた。
安倍晋三の腹心の友が理事長をつとめる加計学園をめぐって、総理のご意向として開校を強行させたのが、萩生田文科相(当時)だった。
萩生田氏は統一教会とのズブズブの関係も指摘されている。統一教会問題に詳しい有田氏は、萩生田氏の人間関係を明らかにした。
「森喜朗から買われ、菅義偉とも良好で、麻生太郎とも悪くない」。
再選を目指す岸田首相がバランサーとして温存したのが、萩生田氏だったのである。処分が甘かったはそのためだ。
大物でも選挙で落とせることは、前回総選挙(2021年)の東京8区が示している。
有権者と野党が結束して閣僚や党の要職を歴任した石原伸晃氏を比例復活さえできないほどに叩きのめしたのである。
日本の政治をゆがめてきた悪徳政治家を葬ることができるか。八王子市民の良識が問われている。
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《読者の皆様》
パレスチナ→能登震災→柏崎原発→京都市長選挙と、昨年末から借金が続いております。赤字に次ぐ赤字です。