
突っ込みどころ満載の進次郎氏だが、記者クラブは御用聞きのような質問しかしない。=20日、都内 撮影:田中龍作=
20日にあった小泉進次郎氏の政策発表会で、フリージャーナリストの楊井人文氏が質問した。
「小泉さんが総理になったら平河クラブ(自民党記者クラブ)限定の記者会見を抜本的に改める考えはないのか?」と。
「(総理に)なってからよく考えたい」。小泉氏はニベもなく答えた。改めないよ、ということである。
民主党(立憲民主と国民民主の前身)は2009年、政権を奪取したが、政権に就く前から「記者会見の開放」を公約に掲げていた。
政権奪取後、鳩山首相は内閣記者会の抵抗に遭ったが公約通りフリーランスを自らの記者会見に出席させた。
鳩山内閣の下、外務省など幾つもの省で記者会見の開放が進んだ。
記者会見の開放は、情報公開に欠くことのできないものだ。記者クラブと権力の慣れあいは淀みを産み、行政が不透明になる。

朝早くから並んだマスコミで記者会見場は一杯になった。他の候補にこれだけの集客力はない。=20日、都内 撮影:田中龍作=
定期的な食事会に象徴されるように、安倍首相と記者クラブはお友達の関係を続けた。
記者クラブが権力監視を怠った結果、森友、加計はじめ数々の不正事件が生まれた。
小泉氏は記者会見の開放を事実上拒否した。権力監視をしない記者クラブと握り合う政治が続けば、腐敗は尽きない。自民党は変わらない。
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