【キエフ発】戦時下のポリス 「2分の1秒の判断が命を救う」

「ドーン」「ドーン」。小ぶりのカラシニコフAKS74Uでさえ発射音には足がすくむ。銃撃のなか脱出してくる住民たちの恐怖はいかばかりだろうか。=31日、キエフ 撮影:田中龍作=

 開戦から34日目、3月31日。

 「ワシは泥棒を捕まえるために警察官になったんじゃ」。警察署長が駆け出しの田中に語ってくれたのを思い出す。

 平和(もちろんいい意味で)な国にあって警察の仕事は署長の言う通りだ。

 だが、ウクライナのように戦争をしている国の警察にはプラス・アルファの業務が加わる。それも命がけの。

 キエフ警察(日本の警視庁に相当)は、ロシア軍が首都に侵攻してきた場合、銃を持ち交戦しなければならない。日本に譬えたら署轄のお巡りさんたちが連射ライフルを持って地域を守っているのである。

 警察官たちの実戦訓練を取材した。彼らは防弾ベストのどこにマガジン(弾倉)を入れるか、どこに手榴弾を入れるか…基礎知識を一通り学んだ。

激戦地の住民を救出するのも警察官の仕事だ。=12日、イルピン市 撮影:田中龍作=

 続いて実弾射撃の訓練をした。市街戦向けのカラシニコフAKS74U(AK47よりも銃身が短い)は、耳栓をしていなければ、鼓膜が破れるほどの轟音を立てて連射された。

 「素早くマガジンを替えろ」
 「素早く標的を見つけろ」
 「素早く膝をつけ」

 「2分の1秒の判断が君たちの命を救うんだ」

 教官の声が射撃場に響いた。

 「2分の1秒の判断」に大きく頷いた。そして唸った。

 戦場に出たら神経を研ぎ澄ましておかねば、いとも簡単に命を失うということだ。ジャーナリストも同様である。

 指導教官に「泥棒とロシア軍とどちらが犯罪性が強いか?」と質問した。

 「違法性は同じだ。ロシア軍は領土侵犯してきて破壊するから」。ベテラン警察官らしい答えが返ってきた。

「膝をつけ」。教官は若き警察官たちに銃撃戦の心得を伝授した。=31日、キエフ市 撮影:田中龍作=

 ~終わり~

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