きょう12日から高齢者向けのコロナワクチン接種が始まった。マスコミ報道によると、政府は第1陣として全都道府県に5万人分を配分した。
対象者は3,600万人。ワクチンは1人が2回接種しなければならない。つまり7,200万人分のワクチンが必要となる。
政府は供給量を増やしていくとしているが、このペースで行くと1,440陣を送らなければ、高齢者のワクチン接種は完了しない。
一般国民すべてに接種が行き渡る頃には、令和が終わっているのではないだろうか。
12日、政府への野党合同ヒアリングがあった。
「いつまでに高齢者に接種が終わるのか?」とする野党からの質問に、内閣府は「実際に接種の実務を担っている自治体が計画に基づいて進めている。我々は最大限サポートする」と答えた。自治体への責任転嫁である。
のっけからV-SYS(ワクチン接種円滑化システム)が不具合を起こした。野党から追及されるまで厚労省は隠していた。
政府は「6月末までに全ての高齢者へのワクチン接種が可能」と説明する。だが甚だ心許ない。(スガ首相は12日の衆院決算特別委員会で同様の答弁をした)
深刻なのはワクチンの有効期限だ。1人が2回打つ必要がある。1回目を打った有効期限内に2回目を打たなければならない。
「有効期限はどれ位か?」と野党議員が問うたが、厚労省はアレコレ理由をつけて答えなかった。
ワクチンを2回接種してもコロナウイルスに対して効かない人が出てくる。こうした事態を想定しなければならない。
野党議員「オリンピックに間に合わせるという気持ちはないのですね?」
厚労省「オリンピックは担当外になりますので申し訳ありません」
野党議員「無理ですね」
政府が6月末までに高齢者のワクチン接種を終えるとしたのは、オリンピック開催から逆算したものであろう。それも自治体まかせで。
破綻するのは目に見えている。統計偽装のしようもない。「ワタシ、ワクチン打ってないよ」と声をあげる65歳以上の人が数えきれないほど出てくるだろうから。
~終わり~
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