望月義夫元環境相(自民)の死去に伴う衆院静岡4区補選に立つ野党統一候補のお披露目式が、きょう、東京であった。有権者のいる地元ではない。
4月14日告示の同補選は、浜岡原発の再稼働が大きな争点となる。
立候補するのは田中健氏(元都議・42歳)。細野豪志議員の秘書を務め、前回(2107年)の衆院選に希望の党から出馬、落選した。
参院会館であったお披露目式には、田中候補予定者本人と立憲、国民、共産、社民の幹事長、書記局長らと市民連合の山口二郎氏らが出席、14項目から成る政策確認文書にサインした。
確認文書は野党第一党の立憲と国民の意向を忖度した内容だ。
消費税は再検証。原発については廃炉を謳っていない。いくらでも再稼働の抜け道がある。
有権者、地元民は二の次の政策内容だ。これで野党支持者を取り込めるはずがない。
記者会見では、田中氏が政策をよく把握していないことが露呈した。
質問された政策項目をたどたどしく探す姿は気の毒でさえあった。
原発再稼働について質問が飛ぶと「(原発立地の)市長や地元と相談しながら…」を繰り返した。
消費税減税は?と聞かれると「消費税増税はどうだったのか、しっかり議論しながら検証してゆきたい」と答えるありさまだった。
告示まで一ヶ月を切っているのに「議論する」なんて悠長過ぎるにも程がある。
弔い合戦は「遺族陣営」の方が圧倒的に強い。自民公認候補は地元市議→県議の深澤陽一氏(43歳)。叩き上げだ。
しかも先月中に岸田政調会長が出席して事務所開きをとり行っている。
かたや野党は今頃になって、東京で各党の幹事長が顔を揃えた。「野党共闘うまく行ってますよ」・・・あきらかにマスコミ向けのショーである。
野党はまとまった方がいいに決まっているが、ただ共産党を降ろして、野党第一党と第二党ペースで事を進めるだけ。
そこには有権者の声など反映されていない。
~終わり~
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