「10月1日直前のデモ日にあたる29日に大量逮捕があってもおかしくない。国慶節をできるだけ静かに迎えるためにね」・・・香港警察関係者から聞かされてはいたが、その通りになってしまった。
「世界一斉・反独裁デモ」のあった29日、香港は荒れた。
東京の日比谷通りにあたる金鐘通で機動隊とデモ隊の せめぎ合い が続いていた。
午後5時になった頃だろうか。機動隊が狂ったように催涙ガス弾の乱射を始めた。
ある程度撃ち尽くした時だった。機動隊はデモ隊めがけて猛ダッシュをかけた。スポーツエリートの隊員は100mを10秒以下で走るような俊足だ。
田中が追いついた時には、デモ隊がバタバタと倒れていた。少年少女や大学生がうつ伏せにされ後ろ手を縛られていた。その数は数えきれない。
見た目に外傷はないが、ピクリとも動かない少年が仰向けになって倒れていた。ファーストエイドが酸素吸入をし、瞳孔にライトを当てたりした。
少年にまったく反応がないことが分かると、警察はファーストエイドを少年から引き離した。
日本でいう消防署のストレッチャーが到着し、少年を搬送していった。少年は行方不明となるだろう。
香港の将来を担う若者を弾圧してまで祝う中国の国慶節とは何なのだろうか。
~終わり~
◇
激しく殴打されたあげく逮捕され拘置所に送られる。人権なんぞあったものでない警察施設はレイプの噂も絶えない。
それでも香港の自由を守るため戦う少年少女。彼らの姿を伝えるため長逗留となっています。ご支援何とぞ宜しくお願い致します。
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