安保法制は早ければ今夜にも参院特別委で強行採決されそうだ。与党にとっては通過儀礼にすぎない地方公聴会が午後1時から横浜市で開催された。
国会がそのまま外に飛び出したような与党の牽強付会な説が展開された。
公聴会が午後3時30分に終了すると、反対派の市民は安保特委の委員を国会に帰すまいと路上に座り込んだ。
機動隊がゴボウ抜きにかかった。反対派を囲い込み、手足を力づくで引っ張る。情け容赦ない。悲鳴もあがった。
ゴボウ抜きにされても反対派の市民たちは、国会議員の車の進行方向に回り込み、行く手を阻んだ。
そうすると警察はまたゴボウ抜きにする。この繰り返しだった。警察との攻防は一時間近くに及んだ。
国会議員の車が会場を後にしたのは午後4時30分だった。強行採決の前提となる参院安保特委の質疑の開始は、1時間30分後に迫っていた。
この後、公述人の意見を踏まえてじっくりと審議するのなら良いのだが、そうではない。
警察に守られた通過儀礼にどれほどの意味があるのだろうか。
~終わり~
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