辺野古基地建設 「これは沖縄と日本政府の戦いだ」

「抗議のボートに体当たりする海保の警備艇」証拠写真をかざす玉城デニー議員(衆院・沖縄3区)。右は安次富・ヘリ基地反対協議会共同代表。=17日、参院会館 写真:筆者=

「抗議のボートに体当たりする海保の警備艇」証拠写真をかざす玉城デニー議員(衆院・沖縄3区)。右は安次富・ヘリ基地反対協議会共同代表。=17日、参院会館 写真:筆者=

 海上保安庁の警備艇が猛スピードで抗議のゴムボートにぶつかる。暴走族のスポーツカーが自転車に衝突するようなものだ。

 陸上では基地反対運動のリーダーが米軍のセキュリティー(日本人の基地従業員・雇用主は日本政府)に引き倒されて拘束された。

 安倍首相は翁長知事に会おうともしない。その一方でボーリング調査はすでに始まった。辺野古基地本体の埋め立て工事は夏にも着手されそうだ。

 住民の意向は全く聞き入れられず、国家による暴力で事が進んでいる。

 こうした事態を受けて、今夕、参院会館で「辺野古新基地問題を考える院内集会」が開かれた。(主催:沖縄等米軍基地問題議員懇談会)
 
 沖縄からはヘリ基地反対協議会の安次富(あしとみ)浩・共同代表が駆けつけた。

 「辺野古だけでなく南部からも北部からもバスを仕立てて(キャンプシュワブのゲート前に)座り込みに来る。沖縄全土の戦いになっている。これは沖縄と日本政府の戦いなんです」。安次富・共同代表は怒りを込めた。

 「辺野古は滑走路だけではない。(米軍は)最大級の強襲揚陸艦が接岸できる埠頭を作り、大浦湾を軍港にしようとしている。こういう事実をどうして在京紙は報道しないのか?」。安次富氏はマスコミにも不信感を示した。

強襲揚陸艦が接岸できる軍港の建設予定地。本体工事着手を前に作業台船が現場海域に出ていた。=2月、大浦湾 写真:筆者=

強襲揚陸艦が接岸できる軍港の建設予定地。本体工事着手を前に作業台船が現場海域に出ていた。=2月、大浦湾 写真:筆者=

 「にじてぃ・にじららん。沖縄の怒りは受忍限度を超えている」。照屋寛徳議員(衆院・沖縄2区)も安次富氏と同じように怒りを表した。

 「戦争をするための辺野古基地は作らせない。(本土の人は)同情ではなく真に連帯する意志を寄せてほしい」。照屋議員は声をふり絞るようにして訴えた。

 沖縄は先の戦争で本土防衛のための犠牲となり、戦後は在日米軍基地の約75%を背負わされた。

 「核抜き本土並み」という条件で佐藤栄作首相(当時)が米国から返還を勝ち取った沖縄。返還とは何だったのだろうか?

 「1972年以降も、復帰前と変わらず、米兵から被害を受けている。私たちの自己決定権を実現したい。永田町の住民に将来を ゆだねる つもりはない」。安次富・ヘリ基地反対協議会共同代表の言葉が事態を象徴している。

 
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