「慰安婦発言」で海外からも厳しい批判にさらされる橋下徹大阪市長が、一発逆転を狙い賭けに出た。釈明の記者会見をきょう、外国特派員協会で開いたのである。自らが引き起こした“国際的舌禍事件”の収束を図るのが狙いと見られる。
慰安婦を容認するかのような橋下氏の発言に対する海外の関心は高く、“当事者”の韓国はじめ外国のメディアが大挙取材に訪れた。日本の新聞・テレビ・雑誌の取材陣も夥しい人数だ。記者、カメラマンは約300人。
会見室に入りきれないジャーナリストのため、別室に大型モニター画面が用意された。
橋下氏はつい先ほど(正午)会見場に入った。「私の認識と見解」と題するA4版5枚から成る弁明書(英文・和文)を事前に公表する念の入れようだ。
「私は女性の尊厳と人権を今日の世界の普遍的価値の一つとして重視しており、慰安婦の利用を容認したことはこれまで一度もありません」。
そのうえで、「『私自身が(慰安婦を)必要と考える、私が容認する』と誤報されてしまった」とあくまでもマスコミに責任があるかのように述べている。
野党第2党の共同代表をつとめる人物が、自らの舌禍をマスコミになすりつけるのである。海外記者の質問が見ものだ。