自衛隊を地球の裏側に送って武器弾薬を米軍に供給することを可能にする戦争法案は、今国会で成立するのか。
野党5党(民主、維新、共産、社民、生活※)は今夕、党首会談を開き、与党に強行採決させないことで合意した。
民主党の岡田代表は会談後、囲み記者会見を開き、「強引な採決は認めない、5党が協力していくということを確認した」と話した。
維新の党の松野代表も異口同音に「強行採決は認められない」と答えた。
「15日に強行採決してきたら?」と記者団が聞くと、岡田代表は「まだ向こう(与党)の出方が分からないので先走っても・・・」と答えた。
今夕の会談で「60日ルールを適用させないということを話した党首もいた」という。
維新の党の松野代表や柿沢幹事長は繰り返し「60日ルールは適用させない」と明言している。
さりとて与党は29日まで待てない。維新の党の執行部は「非大阪維新」だからだ。「非大阪維新」の場合、29日以降であれば、必ず採決に応じてくれるという保証はない。
自衛隊を初めて外地(外国の陸上)に派遣したPKO法案を、自民党幹事長として成立させた小沢一郎氏は次のように見る―
「国のあり方にかかわるような法案を与党だけで強行採決することはできない」。
安倍政権が憲政史上に汚点を残す暴挙をしでかすのか。維新の党が折れるのか。戦争法案の行方をめぐり、息詰まるような展開が当分続く。
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誰かが密告したのだろう。常任委員長室の前で5党首会談が始まるのを待っていた処、衛視2人が飛んできた。1人が目をすえて「徽章(きしょう)を見せて下さい」と迫った。徽章とは「国会記者証」のことである。
非記者クラブの田中はそんな神器は持っていない。案の定つまみ出された。民主党の控え室で待つことになった。フリーランスの悲哀である。
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平和と安全に関する特別委員会に入っている野党は民主、維新、共産の3党。社民と生活は入っていない。
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