デモ禁止された市民が包囲 霞が関、国会に響く「再稼働反対」

「原発要らない、福島返せ…」福島出身の女性は拳を突き上げた。=11日夕、国会議事堂前。写真:田中撮影=

「原発要らない、福島返せ…」福島出身の女性は拳を突き上げた。=11日夕、国会議事堂前。写真:田中撮影=

 東京都が日比谷公園からのデモ出発を認めなかった「原発再稼働反対集会」は、治安維持法下の戦前に逆戻りしたかのような雰囲気のなかで始まった。(主催:首都圏反原発連合)

 きょう午後1時、日比谷公園霞門前はピリピリした緊張感に包まれた。デモ隊を公園に入れさせまいとする警察隊と「集会を認めさせろ」と訴える反核・市民団体が車道を挟んでにらみ合う。

 その後、200人近い反核・市民団体が一塊になり経産省方面に向かって歩き出した。警察は無届デモとの見方を強めた。「東京都公安条例違反だ」「歩いているだけだ、何が悪い」…。一触即発の事態となったが、逮捕者は出なかった。

 日比谷公園からのデモ出発に執着する人たちの姿もあった。こちらは個人単位だったので、警察の「通せんぼ」には遭わなかったようだ。

 川崎市から足を運んだ男性(年金生活者・70代)は「使用禁止は残念」と悔やむ。「ここ(日比谷公園)から出て、再稼働に反対しているんだという意志表示をすることが各地の脱原発運動の励みになる」と続けた。

 都内在住の主婦(40代)は諦めきれない様子だった。「すべての原発を廃炉に」と書いた小ぶりのプラカードを掲げ、デモ出発予定地点だった霞門付近にたたずんでいた。

 「都はひど過ぎる。言論の自由も何もあったもんじゃない。それでも今日は(デモを)やる気持ちで一杯」。彼女はしばらくすると友人らと国会議事堂に向けて歩き始めた。

警察隊が反核・市民団体を取り巻く格好になり、現場は緊迫した雰囲気に包まれた。=11日午後2時頃、日比谷公園前。写真:諏訪撮影=

警察隊が反核・市民団体を取り巻く格好になり、現場は緊迫した雰囲気に包まれた。=11日午後2時頃、日比谷公園前。写真:諏訪撮影=

 霞が関の官庁街は,どこもかしこも市民に包囲された。財務省、経産省、文科省、厚労省、外務省…あらゆる省庁前に抗議の声が響いた。この国の行政が原発利権と密接に関わっていることをあらためて思い知らされた。外務省と原発とどんな関係があるのかと思ったら、原発輸出で批判を浴びているのである。
 
 「再稼働反対」「原発とめろ」……晩秋の冷たい雨が降る霞が関の空に参加者たちのシュプレヒコールが響いた。福島の事故から1年8か月が過ぎた。これまで何十回、霞が関で抗議活動が行われてきたことか。先進国でここまで根強く国民の批判を浴びる政府も珍しい。

 自転車デモを流行らせたメンバーの一人(30代男性・江戸川区)は自分に誓うように話す。「10年位前から原発の危険を感じていたので、事故の後は2週間くらい眠れなかった。これからどうなるか心配だが、後には引けない。もうやるしかない」。

 夫と共に板橋区から参加した主婦(60代)がいみじくも語った。「私たちには子供はいないが、未来の子供たちが引き受けるものを考えると不憫でならない。経団連の冷酷な大人どもは何を考えているのだろうか。もう原発はやめるしかない」。

 官邸前、霞が関、国会前の再稼働反対集会はこのところ参加者の減少が指摘されていたが、きょうは雨天にもかかわらず最盛期の賑わいが復活したようだった。日本のどこかで原発が動いている限り集会は続き、抗議の人が絶えることはない。

《文・田中龍作 / 諏訪都》

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