検察と記者クラブによる一人の政治家へのリンチがとりあえず終わった。「国民の生活が第一」の小沢一郎代表が政治資金規正法違反の罪に問われていた裁判で、検察官役の指定弁護人が19日、上告を断念し小沢氏の無罪が確定した。
東京地検特捜部は小沢氏に有利となる証拠は隠し、不利となるような証拠を捏造した。それを渡された検察審査会は小沢氏を強制起訴する。
法律の素人である検察審査会委員の心像形成に決定的な役割を果たしたのが新聞・テレビの「小沢叩き」だった。記者クラブメディアは検察のストーリーに従って虚報を重ねてきたのである。
19日、無罪判決の確定を受けて小沢氏は記者会見を開いた。読売新聞などはまだ継続中の石川知裕元秘書らの裁判を持ち出し、小沢氏の疑惑は晴れていないと言わんばかりの質問を浴びせた。
IWJの岩上安身氏が「報道はメディアスクラムを組んで(小沢代表を)犯人扱いしたが…」と質問すると小沢代表は冷静に次のように答えた――
「民主主義の政治の場でありえないことが起こった。その本質を理解しない、あるいは何らかの特定の思惑をもって行動した人達、不公正な邪(よこしま)な言動をした人達に対しては、国民がしっかりと見ていたと思いますし、それに対する判断は国民の皆さんが下す。国民の裁き、天の裁きに任せたいと思います」。
ニコニコ動画の七尾功政治部長は、小沢代表が記者会見の冒頭「国民の支援が有難かった」と話したことに触れ、「(有難いと思った)具体的なエピソードは?」と尋ねた。小沢代表の表情がわずかに緩んだ。
「国民皆さんの私どもに対する最大の支持と判断は、3年前の国政選挙の結果だったと思います。その半年前に検察の強制捜査を受けてずっと続いていたわけでありますが、国民の皆様が真実を理解していなければ、あのような支持票はなかったろうと思っておりまして…(中略)またネット上(の支援)、あるいは現実に国民の皆さんが各地で支援の集会やデモを行ってくれたのが有難かった」――長かった3年7か月を振り返るように話した。
小沢代表の適量は熱カンで2合だが、今夜はお銚子の本数が増えたのではないだろうか。