
警察はカウンターに貼り付いた。=26日、有楽町 撮影:田中龍作=
葛飾区議会議員選挙(9日投開票)で候補者がぶっちぎりのトップ当選を果たす…日の出の勢いに翳りが射さない参政党の街宣が、きょう26日夕方、有楽町駅前であった。
「いいタイミングですよ。高市政権。参政党と方向性が、今までの2人の総理から比べたら、かなり近いから」
「政策のシンクロ率も40%位ありますよ。40%から50%近くある。こんな政権なかなかないと思いますよ。だから高市政権のうちにやりたいことがいっぱいある。国旗損壊罪、スパイ防止法、できることなら、消費税の問題も」。
消費税は人気取りの付け足しだが、国旗損壊罪とスパイ防止法は極右政党の本領発揮だった。

はためく旭日旗が参政党の極右っぷりを表していた。=26日、有楽町 撮影:田中龍作=
高市首相にとって心強い同志たちの街宣会場には日章旗と旭日旗がはためいた。
「台湾有事発言」で中国からのプレッシャーが高まれば高まるほど高市政権も参政党も浮揚力がつく。
この先、トリプル安で経済がさらに悪化しても、極右界隈は「貧しいのは中国のせいだ」「移民のせいだ」と唱えるだろう。
高市政権と参政党には益々の追い風となるのだ。

国政政党の街宣に『極右』の2文字が躍った。=26日、有楽町 撮影:田中龍作=
会場の有楽町駅前は複数の閣僚が登場する街宣ではないか、と見間違うほど大勢の制服私服の警察官で一杯になった。50人はいただろう。
カウンター1人に複数の警察官が付いた。写真を撮っている田中も警察に排除されそうになった。「(カウンター諸氏を)煽るから」というのだ。
レイシズムに異を唱えることは極めて常識的なことだ。だが選挙で大量の議席を得、国政政党になってしまえば、レイシズムに異を唱える方が、治安当局から非常識扱いされる。
スパイ防止法は国民民主も賛成に回るため数の力で通りそうだ。
参政党は解散総選挙に備えて、衆院の東京選挙区に立候補する予定の5人を紹介した。葛飾区議会議員選挙の結果に照らし合わせれば、善戦することは間違いない。
極右ポピュリズムが勢いを増せば、この国は「いつか来た道」となるだろう。

警察官に守られながら会場を後にする神谷代表。=26日、有楽町 撮影:田中龍作=
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