第1波よりも第2波の方が強烈だった。「お前ら、完全に抹殺してやるからな」。イスラエルがヒズボラに対して通告しているように聞こえてならなかった。
第2波とは18日、Walkie-talkieが爆発し20人が死亡、450人が負傷した事件のことである。事件の発生場所が、ベイルート南部やベカー高原というヒズボラの重要拠点に集中していることが、イスラエルの強烈なメッセージだ。
ポケベルが爆発した第1波の発生した17日は、ネタニヤフ首相のオフィスがイスラエル南部に避難している北部の住民6万人を帰還させると発表した日でもある。
あまり報道されていないが、イスラエル北部は、ヒズボラのロケット弾が雨あられと降り注ぎ、黒焦げのエリアが目立つ。
ヒズボラを完膚無きまでに叩いておかねば、北部住民を安心して帰せない。かといってヒズボラにはイランが後ろ盾についており、容易に叩き潰せるものではない。
イスラエルのギャラント国防相は17日、「戦争は新しい局面に入った」と述べた。戦火がとんでもない方向に拡大しないことを祈るのみだ。
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