七夕に投開票の東京都知事選挙に立候補を表明している蓮舫氏が、きょう8日、樹木伐採の危機に瀕する神宮外苑を視察した。
視察には石川幹子・東大名誉教授が同行した。石川名誉教授はユネスコの諮問機関であるICOMOSの理事。樹木の一本一本に至るまで調査しているといわれるほど外苑に詳しい。
視察の出発地点は秩父宮ラグビー場につながる銀杏並木の入り口だった。この銀杏並木は港区の区道上にある。
伐採には港区長の許可が必要となるが、2日に投開票のあった港区長選挙で、伐採に反対する新人候補が当選した。
開発計画が実施されると銀杏並木はこの場から撤去され、ホテル付の新神宮球場が移転してくる。高さ60mの壁が日光を遮る。40mの杭が地下水の流れを遮断する。
そうなれば、青山通りから絵画館につながるメインストリートの銀杏並木は致命的な影響を受ける。
蓮舫氏は視察後の感想を次のように語った―
「どうして環境アセスが通ったのかな。相当な広さ4.3ヘクタールの中に点在している樹々・森それが全部高層ビル、商業ビルに代わるというのは本当に都民の理解が得られているのかな、と率直に思った。」
記者「伐採計画が出ていないのは都知事選の争点にしないためではなのか」
蓮舫氏「当然争点です。(現職の小池知事が)計画を早く出すようにしないのはおかしい。もし現職の方が出て来たら(伐採計画を)問わせて頂きたい」
蓮舫氏は「一度決まった再開発でも首長の判断があれば立ち止まることはできる」と決意を言葉にした。
ヒートアイランド現象という名の灼熱地獄が間もなくやってくる。冷却効果のある樹木の大量伐採は、明らかに都知事選の争点となる。
~終わり~
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