ロッキード事件(1976年)で自民党の信用が地に墜ちていた時、河野洋平氏(後の自民党総裁)らが、自民党から飛び出し保守新党の「新自由クラブ」を結成した。
保守政党支持だが自民党には投票したくない。かと言って野党に入れる気にはならない。という有権者たちの受け皿となった新自由クラブはデビューでいきなり2ケタ議席(17議席)を獲得した。
ベストセラー作家の百田尚樹氏や名古屋市長の河村たかし氏らが立ち上げた日本保守党と参政党が衆院東京15区補選に候補者を擁立する。20日、タワマンが林立する江東区豊洲での街頭宣伝風景を取材した。
日本保守党の候補予定者はイスラム学者の飯山陽氏、応援弁士はジャーナリストの有本香氏。いずれも保守論客である。
街宣会場となった江東区豊洲のスーパー前は黒山の人だかりとなった。動員ではない。
「今の政治家、誰1人保守の政治はしていない。自民党政権、あの人たちは偽装です。日本の国土をめちゃくちゃにしている」。飯山候補予定者がぶちあげると会場から拍手が起きた。
演説終了後の握手会には長蛇の列ができた。真冬のような冷たい風が吹き付けたが、会場を後にしたのはわずかだ。
有権者たちは「自民党じゃダメ。一度壊すしかない」と口々に語る。
「じゃあ立憲などの野党もダメですか?」と水を向けると誰もが「そうだ」と頷いた。
田中は新自由クラブのブームを思い出した。百田尚樹氏や有本香氏はもともと「アベ応援団」とされる。新自由クラブのように一段落したら自民党に戻るのだろうか。
日本保守党。いずれにせよ4月の補選や解散総選挙では台風の目となりそうな盛り上がりだ。
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