東池袋公園の炊き出しが、きょう12日夕方、あった。(主催:NPO法人TENOHASI / 毎月第2・4土曜日実施)
猛暑日のなか陽が落ちる前から食料を求める人々で公園は一杯になった。
夫婦連れがいた。夫妻とも50代だ。夫婦そろって現在、無職である。家に帰れば、中学校3年の娘と小学校5年の息子がいる。
夫は建築関係の仕事をしていたが腰を痛めて本業を失う。去年10月から行政が斡旋する清掃の仕事で月8万円ほどの収入を得ていたが、今年3月に契約が切れた。
子ども2人を抱え生活保護だけで生きていくのは苦しい。
夫は「私と妻はコメだけでも生きてゆけるが、子どもたちにはそこそこ良いものを食べさせたい」と辛そうな表情で語った。
37歳の青年が列に並んでいた。コンビニ店で店長として働いていたが、うつ病になり、2020年4月から現在に至るまで無職だ。
面接に行っても精神障がい者手帳を見せた段階で一瞬にして断られるという。現在、生活保護で暮らす。
青年は「もう詰んできてます」と悲壮な表情で打ち明けた。
働く者を蔑ろにする社会は、働けていたはずの人間を働けないようにしてしまう。食えて行けていたはずの人々を食えないようにしてしまう。
主催者が用意していた弁当・食パン・野菜550食のうち530食はわずか25分間ではけた。残り20食は間もなく遅れてきた人たちの手に渡った。
~終わり~
◇
【読者の皆様】
田中龍作ジャーナルの財政が非常に厳しくなっております。
読者お一人お一人のカンパに支えられながら続いてきました。
どうか田中龍作に独自取材を続けさせてください。
よろしくお願い申し上げます。 ↓