国営原発企業エネルゴアトムによると、2日23時頃、ザポリージャ原発にロシア軍の砲撃があり、外部電源との接続を絶たれた。
原子炉は運転を停止した。ディーゼル電源を作動させ原子炉を冷却しているが、ディーゼル燃料の備蓄は15日分しかない。
ザポリージャ原発がロシア軍の砲撃により外部電源を断たれることは、毎度のことだが、今回は少し事情が違う。
東部・南部戦線でウクライナ軍の攻勢にあうロシア軍は撤退を余儀なくされている。ザポリージャ州から完全撤退するならともかく、原発周辺を人質にとった形で死守する可能性が高い。
そうなるとロシア軍は孤立しディーゼル燃料を供給できなくなる。さりとてウクライナ軍が供給することもできない。孤立しているとはいえ、ロシア軍の支配地域だからだ。
戦局が大きく変わると、双方の支配地域はマダラ模様になる。
非常用電源を完全に失ってしまった原発は、東電福島原発の前例にならえば、約10時間後にメルトダウンが始まる。
~終わり~