10日、ロシア軍がウクライナ国境付近でベラルーシ軍と大規模軍事演習を始めると、欧米首脳の危機感は最高潮に達した。実戦経験の乏しさもあるのだろうか。
バイデン米大統領はこの日、ウクライナに滞在する米国民に退避勧告を出した。田中はキエフの米国大使館まで車を走らせた。
大使館前には「(米国での)ワーキングビザの申請に来た」と話す青年がいた。
ウクライナが戦乱に巻き込まれそうだから脱出するのか?と聞きたかったが、ガードマンがすっ飛んできたため、聞けずじまいだった。
「冷戦後最大の危険な時期となっている」。NATOのストルテンベルグ事務総長は目を血走らせた。(10日の記者会見で)
ワルシャワ条約軍が「プラハの春」を戦車のキャタピラーで圧殺したチェコ侵攻(1968年)を思い出す。
チェコで大規模軍事演習を続けていた同軍は、演習が終わっても撤退せず、そのまま首都プラハに侵攻したのである。
ロシア軍は10日、大規模軍事演習を始めたが、そのままウクライナに向けて南下しないことを望むばかりだ。
~終わり~
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