【香港発】 200万人デモ主催のリーダー襲撃 警察またも見て見ぬふり

襲われた民主派リーダーの血痕。警察が現場を保存しようとした形跡はほとんどない。=16日夜、旺角 撮影:田中龍作=

襲われた民主派リーダーの血痕。警察が現場を保存しようとした形跡はほとんどない。=16日夜、旺角 撮影:田中龍作=

 民主活動家のリーダーが16日夜、旺角の路上で暴漢グループに襲撃され重傷を負う事件があった。

 襲われたのは200万人デモを主催する民陣(民間人権陣線)大幹部のジミー・シャム氏(32歳)。

 現場は旺角警察署から歩いて約3分の商業エリア。建設資材などを扱う店が並ぶ。

 事件が起きたのは午後7時40分頃、ネットで速報が出たのは20分後の8時頃だ。

 近隣住民(男性41歳)は「速報を見て現場に駆け付けたが、警察はすでに非常線を解いていた」と証言する。

 現場には夥しい血痕が残るが、警察が現場検証をした形跡はほとんど見られない。

 聞き込みを終えた刑事たちは、血痕を撮影している田中を見て鼻でフンと嘲笑った。そして、そそくさと引き揚げて行った。

襲われて大けがをしたジミー氏が収容された病院。刑事たちが慌ただしく動いて見せた。=16日夜、旺角 撮影:田中龍作=

襲われて大けがをしたジミー氏が収容された病院。刑事たちが慌ただしく動いて見せた。=16日夜、旺角 撮影:田中龍作=

 ジミー氏は8月末にも暴漢に襲われており、今回が2度目。明らかにプロの仕業だ。

 旺角警察署は、8月31日にも隣接する太子駅構内で機動隊が、無差別に乗降客を襲撃する事件を引き起こしている。行方不明者は死者ではないか、との指摘が絶えない。

 今度は同警察署のすぐそばで民主勢力のリーダーがプロに襲われて大ケガを負った。

 前出の近隣住民は「第2の元朗駅事件だ」と奥歯を噛み締めた。元朗駅事件とは7月21日、親中派議員と関わりの深いヤクザが、乗降客を襲撃し多数のケガ人を出した事件だ。目撃者が通報したにも かかわらず 警察の初動はあまりに遅く、捜査もヤクザに対して大甘だった。

 社会民主連線の呉文遠主席は「民主派勢力にだけでなく市民全体に対する威嚇だ」と険しい表情で話した。

   ~終わり~
  
   ◇
人命など屁とも思わない大中国相手に、香港人は血みどろの戦いを続けています。容易に帰国できない状態になっております。

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