中国共産党にとって不都合な人物を大陸に連行する「送中条例」-
香港政府は立法会初日のきょう、同条例の撤回を表明するものと見られていたが、議場が騒然となったため延期することになった。
林鄭長官の施政方針演説はビデオ演説となった。どこかの国の首相と同じく議会軽視とその場しのぎだ。
林鄭長官が6月に表明した「送中条例」は、反政府デモに火をつけたため、林鄭氏は先月4日、条例撤回の意向を示した。
時すでに遅かった。民主派勢力はじめ香港市民にとって「送中条例撤回」はアウト・オブ・デートになっていたのだ。
日本マスコミだけが林鄭長官による撤回の意向表明を誉めそやした。
デモで叫ばれ、街角にスプレーで書かれ、レノンウォールに貼り紙されるスローガンは、「送中条例撤回」から「五大訴求,缺一不可」にとって代わられていた。
5大訴求の中には中国共産党が絶対認めっこない条件が2つ含まれている。
2つとは—
・警察の暴力に関する独立委員会の設置
・普通選挙の実施
この二つを認めたら中国共産党が中国共産党でなくなる。
林鄭長官が「送中条例」撤回の意向を表明した9月以降の混乱はあらためて述べるまでもない。
香港政府は5日、自民党改憲草案の「緊急事態条項」にあたる「緊急法」を発動した。それでも反政府デモが収まる気配はない。
~終わり~