翁長知事の選挙を支えてきた「オール沖縄」が、まだ戦う態勢に突入していない。オール沖縄側と玉城デニー衆院議員(沖縄3区・自由党幹事長)側との懸命の調整が続く。
玉城は21日上京し、政治の師と仰ぐ小沢一郎・自由党代表に事態を報告した。(以下、玉城後援会関係者、永田町関係者などの証言をもとに構成する)
小沢は玉城に「勝てる環境の中で出馬しなければダメだよ。勝てることをちゃんと確認して出馬しなければダメだよ」と釘を刺した。
小沢のアドバイスは、野党共闘が敗北した新潟県知事選挙(6月)を念頭に置いたものだった。野党陣営が自分の選挙、自分の党を優先させた結果、候補者を勝たせることを 二の次 にしてしまったのである。
玉城は県知事選挙に出馬する条件として「翁長知事の時と同じ選挙態勢」「選挙資金」を挙げていた。翁長知事の後継者として立候補する以上、同様の支援態勢が必要となる。選挙資金は各組織の本気度を示すバロメーターだ。
21日、沖縄(旧コザ)市内であった玉城後援会では「環境が整うまで待った方がいい」との意見が大勢を占めた。環境とは上記の条件のことである。
後援会関係者は田中に「環境が整わなければ家族から出馬辞退の声が出ることもありうる」と明かした。「そうした不安を払拭するためにも皆でオール沖縄をまとめあげなければならない。これが選挙を勝つための確かな道だ」と続けた。
(敬称略)
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