共謀罪の露払いだった特定秘密保護法(2013年成立) ―
国連人権高等弁務官のナバネセム・ピレイ氏が「秘密の定義があいまい、表現の自由を守る措置がない」と指摘すると、日本政府から国連人権高等弁務官事務所への拠出金が大幅にカットされていたことが分かった。2013年はゼロ円となり、2014年には最盛期の半分に減ったのである。
国際的な人権問題に詳しい弁護士が明らかにした。
2008年に89万200ドルに上った拠出金は、現在(2017年5月)、10万9325ドルにまで減った。8分の1である。先進国が人権機関に出す金額としては、恥ずかしいほど少ない。カナダの43分の1だ。(国連人権高等弁務官事務所HPより)
外務省・人権人道課は「全体として国連への支出が先細りしている。選択と集中の結果」と説明した。人権を嫌う安倍首相の意向を忖度しての報復と見るのが妥当だろう。
日本政府がさらなる報復に出るのではないかと懸念する法律専門家もいる・・・国連のプライバシーに関する特別報告者のジョセフ・ケナタッチ氏が共謀罪について重大な懸念を示す書簡(18日付)を安倍晋三首相に宛てて送った。
国連人権理事会から調査権限が与えられているケナタッチ氏の見解は、国連総会に報告されるのだ。
にもかかわらず、菅官房長官はケナタッチ氏の書簡を「個人の資格で国連の立場を反映していない」(22日官房長官記者会見)とした。
ケナタッチ氏側に対する日本政府の抗議内容が噴飯ものだ。「公開書簡ではなく、(まずは日本政府に)直接説明させてほしかった」というのである。内内でもみ消すやり口が国連に通用するとでも思っているのだろうか。
冒頭で述べたように特定秘密保護法(2015年)の際、日本政府の国連への対応は酷いものだった。
国連による「表現の自由調査(2016)」でデビッド・ケイ特別報告者が来日した際もそうだった。日本政府はケイ氏の来日を遅れさせたばかりか、滞在中、尾行までつけたのである。
要するに日本政府は「国連の指摘なんぞ聞くつもりはない」「日本の実情を知らせたくない」ということだ。
1933年、リットン調査団の報告に異議を唱えて国際連盟を脱退したのとよく似ている。これを境に大日本帝国は日中戦争、大東亜戦争へと突き進んで行った。
安倍首相は満州で暗躍し戦争へと導いて行った祖父に あやかりたい のだろうか。
~終わり~
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