宮下公園を締め出された野宿者(ホームレス)たちが、渋谷区役所仮庁舎前で共同炊事をし、テントに寝泊まりした「越年越冬闘争」は、きょうで7日間の日程を終えた。
期間中、のべ1,500人が胃袋を満たし、200人が夜露をしのいだ。本来ならば行政がやるべき仕事なのだが、ボランティアとカンパが野宿者の命をつないだ。
昨年末、長谷部区長に近い筋が、あるボランティアに「区長が『(越年は)神宮通り公園でやらないかと言っている』」と持ちかけた。
だが交渉には至らなかったため、「越年越冬闘争」は渋谷区役所仮庁舎前で敢行することとなった。
現区政(長谷部健区長)は前区政(桑原武敏・前区長)のように露骨な対決姿勢はとらない。
とはいえ、長谷部区長は「宮下公園ナイキパーク計画化」のアイデアを出したとされる。野宿者締め出しの発端を作った人物でもある。
「再開発となるとホームレスには どいて もらわざるを得ない」。渋谷区内の不動産業者は語る。
宮下公園の敷地に建設される複合施設は、東京オリンピックに向けた再開発計画の一環だ。昨年末、区議会で可決された。
「自立支援」「協働」。アベ政権や記者クラブメディアが好んで使う政策用語とはウラハラに弱者切り捨てが今年も進みそうだ。
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