国民民主と維新が自民の延命装置となる日

党首会談に臨む高市・自民党総裁。夜も眠れないらしくすっかり痩せこけていた。=15日15時前、国会内 撮影:田中龍作=

維新と国民が、野党転落の危機にある自民党を救うことになるのだろうか。

国会内で各党の党首会談が持たれた。組み合わせは以下だ―

「自民VS立憲」「自民VS国民」「立憲VS維新VS国民」「自民VS維新」

午後2時から断続的に4件の会談が持たれ、終わったのは午後7時前だった。

会談の後、各党首は記者会見を開いた。田中は国民玉木と維新吉村の会見に出席した。

高市総裁との党首会談に向かう玉木・国民民主党代表。昂然と胸を張って歩く姿が印象的だった。15日16時頃、国会内 撮影:田中龍作=

玉木は「立憲とは①安全保障、②原発(エネルギー)、③緊急事態条項(憲法)で隔たりがある」と突き放した。

もし立憲が上記3項目を飲んだりしたら、大量に支持者を失い、選挙はボロ負けするだろう。

飲めっこないことが分かっていて国民民主は3項目を突き付けているのだ。国民民主と立憲の連携はほぼ絶望的と言ってよい。

国民民主がここまで立憲を拒むのは、政策以上に人間関係の悪さにある。蛇蝎のごとく嫌っているのだ。政策以前の問題である。

一方で自民党に対しては「基本的な政策で重なる所がある」とした。一気に連立入りをする訳ではないが、閣外協力は惜しまないよという意味のようだ。

高市総裁との頂上会談に臨む藤田・維新共同代表(左)と吉村代表。=15日18時前、国会内 撮影:田中龍作=

維新吉村は国民玉木よりもさらに踏み込んだ。自民との政策協議がまとまれば「首班指名選挙は高市早苗と書く」というのだ。

政策協議の中味は「副首都構想」と「政治とカネ」などである。具体的な内容は16日にも明らかにし、同日、自民との協議に入る。

政策協議が決裂した場合、首班指名は別の名前になるという。吉村代表は21日ギリギリまで考えると話した。

予断は許さないが、国民民主と維新で高市自民を支える構図ができつつあるようにも見える。

自民を下野させる千載一隅のチャンスだったが、牽引役が不在のため、みすみす延命を許すことになりそうだ。

 ~終わり~

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