「ドカーン・・・」。闇夜が破裂するような音だった。火の玉が見る見る巨大になっていった。
日本時間の24日午前3時過ぎからベイルート南部郊外ダヒアへのイスラエル軍の空爆が始まった。ヒズボラの最重要拠点である。
ミサイルは午前4時20分頃(日本時間)、田中の目の前の施設を直撃した。着弾した施設と田中との間に中低層のビルが5~6軒あり、爆風はほとんど感じなかった。
爆風でコンクリートの破片などが飛んで来てもいいようにゴーグルを付けているため、恐怖はなかった。恐怖という点でいえば、白兵戦のど真ん中に身を置く方がもっと怖い。
着弾からやや間があって、爆発音と共に火柱があがった。地下の弾薬に引火し誘爆したのだ。明らかにヒズボラの施設だ。
ミサイルは約10ヵ所をヒットした。イラン大使館近くに着弾したとの情報もある。
レバノンに本拠を置く衛星TV局「アルマヤディーン」のオフィスが爆撃に遭った。現場で田中に親しく声を掛けてくれるレバノン人ジャーナリストのオフィスである。爆撃された時、彼をはじめスタッフはオフィスにはいなかったため無事だった。
イスラエルが目の敵にしているのはアルジャジーラだけではないのだ。
きょう24日午後(日本時間)、ヒズボラが立ち入り許可を出せば、田中は爆撃で破壊された現場を取材するつもりだ。
イラン大使館とはどれ位の距離があるのか、などを確認したい。
~終わり~
【読者の皆様】
大借金をしてレバノンまで来ております。
アラブの民を虫けらのように殺し、国連軍まで攻撃するイスラエルの狂気を見届けたいのです。
とはいっても滞在資金が底を突きかけています。