
弾薬に引火し黒煙が空高くあがる。黒煙の間から見えるのが空港。=21日5時36分頃(日本時間)、ダヒア 撮影:田中龍作=
イスラエル軍がベイルートの複数個所に空爆をかけるという情報があり、田中はヒズボラの重要拠点ダヒアに向かった。日本時間21日未明のことだ。
複数個所といってもすべてヒズボラの関連施設であることは自明の理だ。
イスラエル軍が力を入れて爆撃したのは「ブルジュブランデ」と「バラカット」と呼ばれる地区だ。
ブルジュブランデはヒズボラが経営する病院とモスクがある。両者はガザの例を見るまでもなくイスラエルが叩きたくて仕方がない施設だ。ヒズボラの武器弾薬庫や司令部がある、という理屈である。
イスラエル軍はバラカット地区の同じ施設に幾度もミサイル攻撃を加えた。
最初はチョロチョロと燃えていただけ(写真下段)の建物だったが、3分もするとドーンという音と共に黒煙を空高く噴き上げた(写真上段)。武器弾薬庫だったのだ。

最初は火事のような燃え方だったが、イスラエル軍が執拗に爆撃した施設だったため、田中はカメラを向け続けた。3分後に爆発し黒煙が空高く噴き上がった。=21日5時33分頃(日本時間)、ダヒア 撮影:田中龍作=
現場はベイルート国際空港までハイウェイを挟んでわずか300~400mの距離しかない。
空港の発着表を見ると、キャンセルになったナショナル・キャリア便はない。(21日8時現在=日本時間)
田中が着いた時も空港のすぐ傍から黒煙があがっていた。レバノンのナショナル・キャリアは滑走路に穴が開かない限り飛ぶだろう。
そう。戦争は正しく怖がるべきだ。そうすれば米国の武器を爆買いする必要もない。
~終わり~
【読者の皆様】
大借金をしてレバノンまで来ております。
アラブの民を虫けらのように殺し、国連軍まで攻撃するイスラエルの狂気を見届けたいのです。
とはいっても滞在資金が底を突きかけています。