死刑執行のボタンを押すと指摘される出入国管理法改悪。自民党は今週中にも法案を可決成立させる構えだ。
何としてでも採決を阻止しようという市民や野党議員がきょう7日夕方、国会前で集会を開いた。
冒頭、難民認定申請者の現在の心境が紹介された。「入管から電話がかかってきます。恐ろしくて恐ろしくて仕方がありません」。
入管法改悪をめぐっては、立法事実がデタラメだったことが明らかになり、大阪入管で医師が酩酊状態のまま診療したことなどが分かっている。
政府与党は入管法改悪反対の世論が盛り上がるのを是が非でも避けたい。
官邸から警察に指示が出たのか。それとも警察が官邸に忖度したのか。どちらなのか分からないが、警察は小ぢんまりした集会に見せようとやっきになっていた。
カラーコーンで設えた集会参加者エリアの中からハミ出ることは、一人たりとも許さない・・・今夜の警察の規制はある種異様であった。
「(エリアの)中にお入り下さ~い」。口調は気持ち悪いほど柔らかいのだが、参加者やジャーナリストが枠から外に出ないよう徹底していた。警察の執念さえ感じさせた。
規制の結果、会場は「えっ!これが集会?」と疑いたくなるほど小綺麗で整然としていた。
国会前の集会は反原発(2011年)、安保法制(2015年)の頃から数えきれないほどの取材を続けてきたが、今夜ほど警察が執念深く規制してきたのは初めてだ。
繰り返し言う。警察は口調は優しいのだが、徹底して言うことを聞かせるのである。
「誰を守ってるの?」。集会に参加していた難民認定申請中の外国人が激しく警察に詰め寄る場面もあった。
~終わり~
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