41年ぶり食品値上げ 野菜100円市が庶民を救う?

=22日、都内スーパー 撮影:取材班=

 そこは駅に直結しているとはいえ、普通の中型スーパーだ。100均や100円コンビニではない。

 だが、週に2回、月曜日と金曜日には野菜に限ってだが、100円になる。もうかれこれ15年くらいは続いている。

 スーパーの入り口には所狭しと並べられた野菜の箱がならぶ。リンゴ、キウイなどの果物も1個100円。赤や黄色の大きなパプリカ、キャベツ半玉、ジャガイモ、ニンジン、玉ネギ、ナスにピーマン、ゴーヤにズッキーニ。およそ20~30種類はあるだろうか。

 野菜売り場の半分くらいが100円均一になる。もちろん、セール翌日になれば、野菜は普段の値段に戻る。本来の値段は3割増しくらいだ。中には採算度外視の商品もあるだろうが、客寄せだろうと何だろうと、安いのはありがたい。

 本体価格が分かりやすいので、支払い額がだいたい計算できる。

=22日、都内スーパー 撮影:取材班=

 きょうび、食べたいものをポンポンとカゴに入れると5,000円は吹っ飛ぶ。野菜の金額だけでも計算できれば、レジで「今日は買い過ぎたな」と後悔することがなくなるのだ。

 野菜の値段が安定的だと有難いのは、昨年末頃から始まった著しい値上げのせいでもある。

 26日に発表された消費者物価指数(東京都5月速報値)によると2023年度の消費者物価はなんと41年ぶりに前年度比3%上昇した。

 生鮮品を除く食料品は前年同月比で46年9が月ぶりに8.2%上昇したのである。

 2022年秋に始まった加工食品などの値上げラッシュは今年になって3月に3,000品目、4月に5,000品目、5月に800品目、6月には3,000品目を超えるとも言われる。

 エネルギーや原材料の高騰というのが理由だが、もはやドミノ倒しで値上げされているような感覚だ。

=26日、都内スーパー 撮影:取材班=

 これまではデフレだったので庶民は何とかやりくりできていた。だが局面は180度変わった。コンビニでおにぎりを万引きする年金生活者も珍しくなくなった。

 近々ありそうな総選挙の後は、軍備増強や少子化対策の財源として増税と保険料の値上げが、庶民に襲い掛かってくる。

 どうやって生きてゆけというのか。

    ~終わり~
    
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