統一教会問題の生き字引がこの人だ。有田芳生参院議員(25日まで任期)が、きょう、国会内で立憲民主党の議員たちにレクチャーした。太字が有田氏の発言。
「固有名詞が書き込まれているので見せられないけど、警察がどこに捜索に入るかのリストです」。有田氏は資料をかざした。
2004年、警視庁が作成したリストには統一教会幹部ら約50人の自宅が書き込まれている。だが捜索は行われなかった。政治が警察に圧力を掛けたのである。
安倍元首相を暗殺した山上容疑者を取り調べている奈良県警にも政治の圧力が掛かっている。
警察に強い国会議員への働きかけと裁判費用は月に1億円、ひと月に、である。
こうして統一教会が摘発を逃れてきた結果、被害は拡大に拡大を重ねた。
全国霊感商法対策弁護士連絡会の集計によると被害総額は1230億円以上に上る(1987~2021年)。統一教会を“成長産業”にしたのは政治の力だった。
警察の摘発がなくとも悪名が轟くようになると、統一教会は名称変更で目先を眩まそうと画策した。
元文科省事務次官の前川喜平氏が文化庁総務課長だった時(1997~98年)、統一教会が名称変更の申請をしてきたが、前川氏は却下した。実態に変化がないからだった。
ところが下村博文氏(安倍派)の文科相時の2015年に名称変更が認められる。不自然だ。
週刊誌などの問い合わせに下村博文事務所は「大臣にお伺いを立てることはない」と否定してみせた。
ところが有田芳生事務所は当時(2015年)に文化庁に名称変更の件で問い合わせをしていた。
文化庁は「(下村)大臣に事前に説明いたしました」と回答した。下村氏の真っ赤なウソは有田氏によって白日の下にさらされたのである。
本家韓国の統一教会は(日本のように)宗教法人ではなく財団法人。宗教法人を隠れ蓑にして霊感商法をやっているのは日本だけ。
人々の生き血を啜る悪徳商法が、政治の力によって野放しにされてきたのである。
統一教会と関わりのある議員の復権を許したら、この国にはペンペン草も生えなくなる。
~終わり~
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