
梅田ヨドバシカメラ前ではない。東京の街宣名所で演説する大阪の吉村知事。公助が叫ばれている時代に行政の民営化を説いた。=17日、有楽町 撮影:田中龍作=
野党共闘の中途半端な成功を喜んでいるのは大阪の維新だろう。無敵を誇る維新を唯一食えるのは「れいわ」だった。だが、大阪1区において、れいわは八幡愛候補予定者を降ろした。
デッドヒート。維新と熾烈な争いを続ける大阪1区の自民党陣営は「このまま(八幡氏が)立ってくれてたら良かったのに」と惜しむ。立憲も共産も歯が立たない所で、維新に食らいつき脅かしていたのが八幡氏だった。
維新が一丁目一番地として掲げていた大阪都構想の是非を問う住民投票(2020年)を思い出す。れいわ新選組の山本太郎代表が都構想に反対する渾身の演説を大阪各所で展開した。
都構想は僅差(1万7,167票差 / 賛成49・4% 反対50・6%)で否決された。維新陣営は地元ジャーナリストに「山本太郎から5千~1万票は持って行かれた」と言って悔しがったそうだ。自陣営に入るはずの票が敵陣営に行くのだから、1万~2万票の効果となる。
山本太郎なかりせば、都構想は可決され、今頃は大阪都となっていただろう。
体たらくを続ける立憲が、山本太郎外しに勤しめば、維新が野党第一党となることもありうる。マヤカシの野党共闘は維新を利するだけだ。

「何があっても心配するな。国家があなたを守る」。山本は公助の必要性を強調する。維新とは真逆の政策だ。=13日、新宿駅 撮影:田中龍作=
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