自然界の摂理にさからった大深度地下工事により、地盤がグチャグチャになった地域を、昨夜(13日)、大地震が襲った。
閑静な住宅地が広がる調布市東つつじケ丘。地下は大地震以前から壊されていた。こちらはNEXCO東(東日本高速道路)による人災だ。
東京外環道建設工事の影響で、生活道路が陥没し、地下に空洞が見つかっていた。
配管がズレてガス漏れ事故が3回起きている。
そばを流れる入間川の氾濫を防ぐために敷設された分水路の配管も損傷していることが都の調査で分かっている。
そこに来て昨夜の大地震だ。一夜明けたきょう14日、田中は地元住民らと現場を歩いた。
異常は地下で起きているため、地震の翌日に目立って表面化する事象は少ない。
1月14日、地下に巨大空洞(幅4メートル、長さ10メートル、厚さ4メートル)が見つかった地点のすぐ傍の家の主婦は、昨夜の地震を振り返り「沈んで行くようで怖かった」と話す。
陥没現場から南に200メートルの地点に建つ家の家主は「この先どうなるのかと思うと不安で仕方がない」と顔を曇らせた。
有識者会議の報告書によると、昨年秋、固い地盤にぶつかってシールドマシンが止まった際、(工事事業者が)軟化剤を注入した。このため土を取り込み過ぎて陥没や空洞ができた。
NEXCOは工事と陥没、空洞の因果関係を認めている。
21世紀日本の狂気とも言えるリニア新幹線は、本件と同じシールド工法で大深度地下を掘り進む。
地震が起きる度、もっと広い範囲で地元住民たちは恐怖にさらされる。
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