一部マスコミ報道によると、三菱重工はUAEアラブ首長国連邦の要請を受けて、大型輸送機C2の離着陸テストを今月、岐阜県の自衛隊各務原基地で行う。
トランプ外交によりUAEとイスラエルが国交正常化したのが9月15日。
三菱重工のC2離着陸テストを伝えたマスコミ報道は、それより小一ヶ月早い8月22日だ。武器商人の手回しの早さには舌を巻く他ない。
政治家は一国の首相といえども武器商人の手先となって動く。中東の地でその光景に立ち会ったことがある。
2018年5月のことだ。場所はエルサレムの高級ホテル。田中は安倍首相ご一行様の到着を待っていた。
まずロビーに現れたのは『三菱重工様』のプラカードを胸に下げたイスラエルの青年だった。アルバイトだろう。事情が分からずに立っているようだった。
田中は青年のそばにいることにした。ほどなくすると、長身の男性2人が そろり と近づいて来た。
2人とも仕立てのいいスーツをさりげなく着こなしていた。かぎ鼻で利発そうな顔立ち。典型的なユダヤ人だ。1人は40代後半、もう1人は50代か。
40後半の方が田中を見るなり「アー・ユー・ミツビシ?」と話しかけくるではないか。
田中が「兵器をたくさん買ってくれますか」と尋ねると、男はニヒルな笑みを浮かべながら「メイビー」と答えた。
田中は「戦闘機か?」と畳みかけた。傍らにいた50代の方が「ムフフ」と不敵に笑った。
2人は死の商人か、イスラエルの兵器メーカーの人間だろう。
安倍首相ご一行様のなかに三菱重工がいたのであった。いや、三菱重工はじめ財界のために安倍首相は、イスラエルくんだりまで出かけてきた、といった方が正確だろう。
三菱重工はF35ステルス戦闘機を愛知県小牧の工場で製造する。F35は翌年(2019年)からイスラエル空軍に配備されることになっていた。
イスラエルがUAEとの国交を正常化させると、三菱重工はUAEにC2輸送機を売却するようだ。
ドバイの高級ホテルで菅首相を待てば、今度はUAEの死の商人から「アー・ユー・ミツビシ?」と声を掛けられるのだろうか?
~終わり~