「長期収容は拷問だ」「パトさんをすぐに放免せよ」…在日外国人やLGBTQたちが、きょう、東京入管に向けてデモを掛けた。
東京出入国在留管理局(通称:東京入管)内で起きている収容者に対する人権侵害事件は枚挙に暇がない。
6月には米国籍の黒人男性に職員たちが馬乗りになり、1人が首筋を膝で押さえる事件も発生している。日本版「ジョージ・フロイド事件」が起きたのだ。
今回、デモ隊が問題にしているのはフィリピン国籍のトランスジェンダー、パトさん(28歳)のケースだ。
パトさんは日本に在留していた父親の看病をするために2016年に来日。家族ビザが取れることを知らず、在留ビザを取得しなかったため、昨年7月、不法滞在で収容された。
弁護士を通じて仮放免を3回申請したが、却下されている。
トランスジェンダーであるために男子房にも女子房にも入れない。独房暮らしが続いている。
通常だと7時間ある自由時間は2時間しかないという。トランスジェンダーにとってホルモン注射を打てないのは苦痛だ。
難民に冷たいこの国はパトさんにビザを出そうとしない。かといってフィリピンに強制送還すれば、フィリピンはLGBTQに厳しい国だ。強制送還は即、人権問題となる。
日本はなぜ難民に対して厳しいのだろうか。
19年前に来日し、今は仮放免となったナイジェリア人のエリザベスさんがマイクを握った。ナイジェリアはイスラム教徒が強く、キリスト教徒は迫害されているのだそうだ。
「日本は海外で起きている紛争を報道しない。だから日本人は入管に圧力をかけないのです。日本は難民を助けて」。エリザベスさんは絶叫した。
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