新学期初日のきょう、中学校、高校、大学で生徒と学生が授業をボイコットした。(学校数と生徒、学生の数は不明)
香港8大学の学生と九龍、ニューテリトリーの高校生たち1万人超が中文大学でボイコット集会を開いた。
同大学の馬教授(60代)は「授業をしたいが、天安門事件(1989年)の時も学生たちが授業をボイコットした。歴史は繰り返す」と学生、生徒たちに語りかけた。
匿名で覆面をした大学生(女性)の訴えは悲痛だった。
「(人生)18年で最もつらい夏休みだった。『夢見に行く(デモに参加するの隠語)』は、2ヵ月経って夢ではなく現実であることが分かった。たくさんの犠牲者(逮捕者)を出した。友人は(警察に撃たれて)目を失った。(ギャングに)襲撃されて足を失った友人もいる・・・」
女子高校生は田中龍作ジャーナルのインタビューに次のように話した。
「人数が多い方が大きな声になる。(中国共産党の)一党独裁は他人の意見を聞かない。一国二制度に手を出すのは良くない」。
会場には自分の通う学校で座り込みをしてから、ここに来たという男子高校生たちの姿もあった。
参加者のほとんどは、返還(1997年)以後の生まれである。いくら中国が教育で刷り込んでも、人間として当然の自由を生まれながらに知る香港人のDNAを変えることはできない、ということだ。
少なくとも学生、生徒たちには中国の思想統制が効かないことが、いま、示されている。
~終わり~