5野党が16日午前、合同で辺野古の現地調査を行った。米軍新基地建設で違法な埋立てが進む現場海域に沖縄防衛局職員を立ち会わせ説明を求めた。
防衛局が沖縄県に出した埋め立ての申請書には、土砂などの細粒分は10%前後とされていた。環境への赤土などの土砂が海に投入されるとサンゴに付着する→サンゴが光合成できなくなる→サンゴが死滅する。赤土はサンゴの大敵なのである。
赤く濁った辺野古の海の空撮写真はすっかりお馴染みになった。それを裏付けるように、台船に満載された埋め立て用の土は赤茶けていた。
初鹿明博議員(立民)が「どう見ても赤土じゃないですか?」と指摘した。
防衛局職員は「『一応』岩ズリです」と答えた。
野党議員は呆れて「『一応』ですか?」と驚きの声をあげた。
田中は防衛局職員と目があった。職員は自嘲的な笑みを浮かべながらも、悲しい目つきをしていた。公務員としての矜持を失った悲しみだろうか。
5野党はその後、那覇市内のホテルで防衛局からヒアリングを行った。
野党議員の追及に防衛局は、「(土を搬入する)業者が撮影した写真で(赤土でないことを)確認している」。
野党議員たちはこの答弁にも呆れていた。業者の写真をもとに森友学園の建設現場からゴミが出てきたとして、それを値引きの根拠とした財務省と同じではないか。
安倍首相がNHK番組で言い放った「サンゴ移植」のウソをめぐっては、防衛局の答弁はさらに混迷した。
野党議員の追及は主に二つ。「レクチャーの際、紙は残したのか?」。「安倍首相が言ったアソコのサンゴとはどこか?」
防衛局は「口頭で説明した」。つまり紙は残さなかったということだ。こちらは加計に似る。
防衛局「(安倍首相がNHK番組で言ったように)土砂投入にあたってアソコのサンゴは移植しているということであれば②-1(写真参照)だと思う」
野党議員「②‐1には移植したサンゴはないんじゃないですか?」
防衛局「土砂投入にあたってあそこのサンゴは移植しているということでしたら、土砂投入を行うという意味で南側全体(②写真参照)」
安倍首相のウソを糊塗するために役人が意味不明の珍答弁に終始する。森友事件での佐川理財局長を思い出す。
ありもしないゴミを処分したかのように主張する近畿財務局。赤土を岩ズリと言う沖縄防衛局。モリカケでも沖縄でも、どこでも同じ。アベ首相の口から でまかせ のために取り繕うのが、国家公務員の仕事になってしまった。
~終わり~
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