大雪となった昨夕、ボランティアが代々木公園で野宿者たちに弁当やカップヌードルの給食をした。(主催:聖公会野宿者支援活動・渋谷)
大雪が降ると炊き出しは届きにくくなり共同炊事もできなくなる。炊き出しや共同炊事が集中する週末の大雪は、野宿者にとって死活問題に等しい。
主催者は毎週金曜日午後7時から給食をしているが、昨日は大雪のため開始時刻を5時30分に繰り上げた。
給食が早まることは口伝えで広まっていた。代々木公園はじめ渋谷界隈で暮らす野宿者たちが降りしきる雪のなか次々と訪れた。
ほとんどが大きなリュックを背負い両手に余るほどの荷物を抱える。テント暮らしではないことが一目でわかる。ビルの地下や歩道橋の下を転々としているのだ。
給食のメニューはカップヌードル、サケ弁当、乾パン…。ボランティアは、カップヌードルにお湯を注ぎ、持って帰る途中でスープが飛び出さないようフタをテープで止めた。
給食は飛ぶようになくなった。7時までの90分間で65食。1分30秒に1食、出て行ったことになる。
目の前にあるのは渋谷区役所だ。区の公園土木課は年の瀬に警察を動員して宮下公園から野宿者と支援者を強制排除した。記憶に生々しい。
「この大雪の中これだけ多くの人が食事を求めてきた。本来なら行政がやるべきことではないか」。主催者は憤るように語った。