「国策に目障りな奴はどんな手を使ってでも捕れ」。権力の常套手段だが、それを絵に描いたような逮捕劇が高江で起きた ―
きのう(17日)午後4時頃だった。ヘリパッド建設に反対する住民・市民20人余りが抗議行動を終えて山(建設予定地)から降りようとしていた。
砂利を山積みした作業ヤード付近で、一行は機動隊と遭遇した。機動隊は沖縄県警と大阪府警の混成部隊だった。
沖縄県警は山城博治・沖縄平和運動センター議長を力づくで一行と引き離そうとした。山城議長はヘリパッド建設反対運動のリーダーである。
一行は山城氏を引き戻そうとしたが、大阪府警に阻まれた。大阪府警は移動用フェンスを使って一行を押し、山城氏とさらに引き離した。
山城氏は沖縄県警に挟まれた格好で山を下りた。警察は「事情を聴かせてもらいたい」とあたかも任意同行であるかのように装い、山城氏を車に乗せた。
そして車中で逮捕を告げたという。あきらかな騙し討ちである。
マスコミが警察発表を鵜呑みにして書いているような現行犯逮捕ではないのである。新聞報道によれば、山城氏の逮捕容疑はフェンスの有刺鉄線を切断した器物破損とされている。
もちろん警察はその現場を見ていない。「現行犯逮捕」あるいは「準現行犯逮捕」はデッチ上げである。
菅義偉官房長官は8日、高江のヘリパッド建設現場を上空から視察した。その後、地元村長と会談し、年内完成の方針を明らかにしている。
だがヘリパッド建設に反対する住民・市民の座り込みなどで、工事は遅れている。
リーダーの身柄を押さえて隔離すれば、反対運動がひるむ ― ヘリパッドの年内完成を目指す官邸の焦りがそうさせた。
政治的な思惑による逮捕劇である。官邸の大方針に異議を唱えれば誰もがこうなる。安倍独裁が続けば、本土でも起きる。
~終わり~
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