首切り助成金 「アベ政権は一億総リストラ社会を作ろうとしているのか」

津田弥太郎議員(中央)は「竹中平蔵の横ヤリで作られた制度なんですよ」と喝破した。=7日、参院会館 撮影:筆者=

津田弥太郎議員(中央)は「竹中平蔵の横ヤリで作られた制度なんですよ」と喝破した。=7日、参院会館 撮影:筆者=

 会社が正社員の生首を切れば、一人当たり60万円が国から支給される。首切りの実行部隊は人材紹介会社だ。

 国の支給実績によると、制度が導入された2013年から昨年までに3,700人余りが生首を切られた。予算ベースだと13万1,383人の首切りが奨励されてきた。

 「労働移動支援助成金」という名の大量リストラ奨励制度は、2013年末に閣議決定された。安倍政権の本丸である「産業競争力会議」の肝煎りだった。

 同会議の最高実力者は人材会社大手パソナ会長の竹中平蔵氏。竹中センセイの鶴のひと声で、年間2億円の予算が一気に300億円にハネ上がった。

 首切り奨励の資金が150倍に増えれば、犠牲者も爆発的に増える。だが厚労省は実態を把握していない、という。

 民主・維新両党がきょう、国会内で厚労省からヒアリングした。リストラを強要された王子ホールディングスの元社員Aさん(男性45歳)も出席した。Aさんは中学2年生の娘を持つ。手を震わせながら証言した ―

 「自分の意志決定はない。私の社だけでも分かっているだけで100人。何人も泣いた人を知っている。会社は人材会社と秘密保持契約しているから、普通の人には見えないが会社と人材会社のつながりがある」。

裁判例をめぐって口を濁した厚労官僚に対して労働弁護団の棗一郎弁護士は「裁判例はある」とピシャリ。=7日、参院会館 撮影:筆者=

裁判例をめぐって口を濁した厚労官僚に対して労働弁護団の棗一郎弁護士は「裁判例はある」とピシャリ。=7日、参院会館 撮影:筆者=

 語気を強めたのは労働問題のエキスパートである山井和則議員だ ―

 「安倍政権は労働移動支援助成金で退職強要してきた。違法の疑いが強い解雇ビジネス、首切りビジネスを国が奨励している。安倍政権は一億総リストラ社会を作ろうとしているのか?」「これは氷山の一角だ。13の人材会社が同じ事をやっている」。

 この問題に詳しい大島敦議員は「会社が手を汚したくないから外(人材会社)に出した。国の制度としてバックアップする必要のない事だ」と真相を突いた。

 責任を追及された厚労省は「行政の立場として、復職を促す権能はない。司法に訴えるとか・・・」と他人事のよう答弁するばかりだ。

 田中はヒアリングの後、厚労官僚に「これが良い制度だと思うか?」と尋ねた。官僚は「私の口からは言えません。閣議決定されたことですから。私どもは従う他ありません」と苦り切った顔で答えた。

 少なくとも数千人が仕事を失い、家族ともども路頭に迷う。ひと握りの資本家と人材会社が労働者の生血をすする。この仕組みを作ったのが、竹中・小泉・安倍政権だった。

 「国の施策として注射の打ち回しでB型肝炎になった人には税金で保証金を払っている。それ位(薬害と同じ)重い課題だ」。津田弥太郎議員のダミ声が響いた。

Aさんは厚労官僚に対して「よろしくお願いします」と頭を下げた。生活を抱えていて裁判闘争などできないからだ。=7日、参院会館 撮影:筆者=

Aさんは厚労官僚に対して「よろしくお願いします」と頭を下げた。生活を抱えていて裁判闘争などできないからだ。=7日、参院会館 撮影:筆者=


  ※
記事は正社員の生首を切る問題を扱っています。派遣労働の問題ではありません。結果として人材(派遣)会社が大儲けする構図があります。

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