国民総監視社会へ ~盗聴にフリーハンド

 

山本太郎議員は参院内閣委員会で「盗聴法」と「刑訴法」の改悪がセットで出されている恐ろしさを追及した。=参院会館 写真:筆者=

山本太郎議員は参院内閣委員会で「盗聴法」と「刑訴法」の改悪がセットで出されている恐ろしさを追及した。=参院会館 写真:筆者=

 戦争法案ばかりに脚光が当たる今国会で、国民を縛る恐ろしい法案が連休明けから審議に入りそうだ。刑訴法と通信傍受法(盗聴法)の改悪である。

 通信傍受法(盗聴法)の改悪は、捜査当局にフリーハンドを与えるようなものだ。

 盗聴できる犯罪はこれまでの4種類(薬物、銃器、組織的殺人、集団密航)に9種類が追加される。

 新たに盗聴対象になる9種類とは窃盗、詐欺、殺人、傷害、放火、誘拐、監禁、爆発物、児童ポルノ。

 恐ろしいのは第3者の立ち合いがなくても盗聴できるようになることだ。

 これまでは第3者の立ち合いを必要とした。場所も日本でただ一ヵ所(NTTの施設)に限られていた。

 改悪後は捜査当局の盗聴(通信傍受)場所が飛躍的に増える。NTT一ヵ所だったのが、警視庁と全国の道府県警で盗聴できるようになるのだ。

盗聴は第3者の立ち合いもなく、道府県警本部と警視庁で行われることになる。=警視庁庁舎 写真:筆者=

盗聴は第3者の立ち合いもなく、道府県警本部と警視庁で行われることになる。=警視庁庁舎 写真:筆者=

 盗聴した会話は裁判に証拠として提出できる。捜査当局が圧倒的に有利になる改悪法案なのである。

 合法的であるため盗聴した会話でさらなる令状をとることもできるようになる。摘発対象が爆発的に増えることが予想される。

 刑訴法と盗聴法の改悪について、山本太郎議員が先月26日、参院内閣委員会で質問した。

 その前日、同議員のもとに警察庁と法務省の役人たち約20人が事前の「聞き取り」に来たという。

 山本議員によれば、これまで「聞き取り」に来る役人はたいがい1~2人。過去最多でも10人だった。今回、役人の多さからして霞が関は本気だ。

 アメリカでは司法盗聴(捜査令状あり)だけでなく、国民全般を対象とした「行政盗聴(捜査令状なし)」が行われているという。スノーデンが暴露したNSAの盗聴システム「プリズム」がそれだ。

 日本もいずれ“宗主国”に追随した捜査手法を取るようになるだろう。通信傍受法(盗聴法)改悪は国民総監視への一里塚でしかない。

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