親子が憩う自然を破壊し、大型公共工事に突き進む東京都

巨大なシールドマシンを入れる直径数十メートルの立坑が掘られ広場は消滅する。周辺も含めて夥しい数の樹木が伐採される。=14日、杉並区・善福寺川緑地 撮影:田中龍作=

工事を強行したい東京都は住民に対して「警察を呼ぶ」などと言って脅してみせたが、今のところ実力行使には至っていない。(14日正午現在)。

とはいえ、住民を陰から監視する私服のガードマンも配置され、隙を覗っている。いつでも工事に突入しようと意欲満々だ。

実際、昨日13日は住民のいない間に工事看板9枚を設置した(写真)。資機材を置くヤードには作業員の姿が散見される。仮設トイレも4基確認された。

昨日のことだった。午前10時、住民が引き上げる時、工事看板はなかったが、12時に再び来てみると看板9枚が上がっていた。住民がいない隙を狙ったのである。=14日、杉並区・善福寺川緑地 撮影:田中龍作=

東京都は、巨木が生い茂り野鳥がさえずる善福寺川緑地(杉並区)の地下に治水対策と称して巨大トンネルを掘る計画だ。総事業費1557億円の巨大公共事業である。

効果のほどは極めて怪しい。野党の国会議員から国土交通省に対して質問主意書が出されるほどだ。

近年の洪水は河川の氾濫ではない。マンホールのフタが水圧で飛びあがることが証明しているように下水に夥しい水が流れ込むのである。

公共工事をするとすれば、まず下水道の改善である。だが比較的小規模な下水道工事は、建設業者や政治家にとってウマ味がない。

資機材置き場には工事業者の姿と仮設トイレが確認された。14日、杉並区・善福寺川緑地 撮影:田中龍作=

税金が無駄遣いされるあげくに大鷹が営巣する自然も破壊される。

シールドマシンを入れるために直径数十メートルの立坑を掘る。このために周辺も含めて夥しい数の古木巨木が伐採されるのである。

シールドマシンが地下に入れば住民は騒音と振動に悩まされる。向こう10年も、だ。

立坑が掘られる通称ロケット公園は子どもの遊び場として、地域の人々に親しまれている。

父親は「なくなったら困る。なくなって欲しくない」と顔を曇らせた。

環境問題に詳しい「ミド建築・都市観測所」は次のように指摘する。

ニューヨーク市は豪雨対策としてブルックリン植物園に池と庭を作った。今作るべきは「グリーンインフラ」で、自然を壊す「グレーインフラ」ではない。

~終わり~
  
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