ミサイルとポリオウィルス。イスラエルの猛攻を浴びるガザの惨状は猖獗を極める―
WHO(世界保健機関)はガザにポリオ(小児まひ)ワクチン120万回分(8歳以下の児童60万人につき2回分)を送る。
8月17日にも1回目の接種を実施する方針だ。WHOが懸念するのは搬入の安全確保だ。スムーズに搬入され病院に配布されなければならない。ワクチンの温度管理も重要な課題だ。
ポリオウィルスの感染源は汚染された水だ。ガザは “理想的な” 培養器といえよう。
田中は下水処理場が爆破されているのを見たことがあるが、汚水の海と化していた。
下水道も破壊されていることから、汚水は地上に漏れだす。慢性的な水不足でトイレが流せない。汚物も地上に溢れるのである。
上水道はポンプが爆撃で破壊されているため機能していない。
ポリオは羅患すれば、一命を取り留めても、手足や脳に障害が残る。
ガザの子どもたちは戦争を生き延びたとしても、身体に重い障害を持つことになる。
WHOは開戦から1ヵ月も経たないうちから伝染病の発生を警告していた。イスラエルはそのおそれがあることを知っていたはずだ。
伝染病を蔓延させれば、ミサイルを使わなくても大量にガザ住民を殺害できる。吝嗇(ケチ)で通るユダヤ人の考えそうなことではある。
ちなみにイスラエル軍兵士は7月からポリオワクチンの接種を始めた。他民族はエスニッククレンジングしても、自分たちだけは助かろうという魂胆である。
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田中はきょう(11日Sunday)も街頭に出た。パレスチナ取材の費用を募るために。