「これだけの人数と熱気は日本の選挙では見たことがない」。選挙の現場を知り尽くしたジャーナリスト畠山理仁氏の感想である。
蓮舫ファイナル街宣の会場となった新宿駅東南口は、聴衆で溢れた。入りきれなかった人々は陸橋の上から、あるいは会場裏手の歩道から蓮舫の最終演説に耳を傾けた。
聴衆が多いからと言って選挙は勝つものではない・・・そんなことは百も承知だ。
2022年の参院選挙を思い出す。社民党の福島みずほ候補は当選が危ぶまれていた。
選対も当選を諦めていた。福島に近ければ近いほど落選を確実視した。マスコミも悲観的な予想をしていた。
だが選挙戦の最終演説会場となった新宿東南口は支持者で一杯になり、陸橋まで人が鈴なりになった。
祈るような目で福島を見つめていた女性(50代)がいた。彼女は非正規労働者だ。「いつ切られるか分からないけど、みずほさんだったら(こんな社会を)変えてくれる。だから落としちゃいけないの」。彼女は切々と語った。
福島みずほは大方の予想を裏切って当選した。「絶対に落としてはいけない」という支持層の悲鳴が福島を当選に押し上げたのである。
今回の悲鳴は福島みずほの選挙の比ではなかった。「蓮舫一択」「蓮舫を落としたら大阪のように樹々が伐採される」…X(ツイッター)には、蓮舫を応援する人々の叫びが無数に飛び交った。
全国各地の支持者が一人街宣で蓮舫を応援した。一人街宣をするため、大阪や横浜から東京に足を運んだ人たちもいる。彼らはきょうファイナル街宣会場周辺に参集した。
マスコミの情勢調査では現職が優勢だが、一人街宣という無数の伏兵と持たざる者の悲鳴まで読み切れていない。
マスコミ情報に惑わされずに投票に行って「都知事を変えよう」。(文中敬称略)
~終わり~
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