イスラエル戦時内閣は5日、衛星放送局『アルジャジーラ』がイスラエル国内で活動することを禁止した。
アルジャジーラの報道が国家の安全を脅かしているという理由だ。カリ逓信相は「アルジャジーラはハマスの代弁者」とまで決めつけた。
即日、アルジャジーラがオフィスを置く東エルサレムのホテルに、イスラエル警察が踏み込み、放送機材などを押収した。
アルジャジーラの活動を禁止する法的効力はイスラエル国内のみだ。しかしあくまでも表向きである。
イスラエル政府が「敵認定」「テロ認定」すると、軍はその相手に対して即「抹殺モード」となる。
ウエストバンクで活動するアルジャジーラ記者たちの安全が心配だ。ガザは各社が現地のパレスチナ人通信員を配置していて、彼らが映像やリポートを世界に向けて発信する。
ガザ報道でアルジャジーラを封じ込めたところで、現状は世界に抜けてくるのだ。
ところがウエストバンクは手薄だ。社の名前を付けて現場取材に来ているのはアルジャジーラだけだったような記憶がある。たまにBBCが来るが。
ウエストバンクでアルジャジーラを黙らせれば、イスラエルは存分に作戦行動を展開できる。破壊と虐殺のし放題である。
2022年5月、アルジャジーラの女性記者シリン・アブアクレさんがイスラエル軍に射殺されたのは、ウエストバンクの最激戦地ジェニンだった。
ジェニンはハマスとファタハとイスラミックジハードが同居し、イスラエルが最も手を焼く地域である。
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昨年末から借金が続いております。赤字に次ぐ赤字です。