2023年の生活保護申請が、現在の統計方法となって最多となった。25万5079件が公助をケチる国のセーフティーネットにかろうじてかかったのである。
命綱の炊き出しや食料配布は重要性を増す。東池袋公園の炊き出し(主催:NPO法人TENOHASI/毎月第2・4土曜日)には、今夕も長蛇の列ができた。
北風が体温を奪うことを改めて思い知らされた。日中でも氷点下のウクライナに出かけるのと同じ重装備で出かけたのだが、それでも震え上がった。
来場の人数を数えていたベテランスタッフは「(計数器のボタンを押す)手がかじかむ」。
きょうはまだ陽が高いうちから寒かった。炊き出しを待つ人々の先頭集団にいた男性(77歳)は「午後3時ごろから並んでいる」と話す。生活保護受給者である。
弁当配布の始まりは午後6時。高齢者が3時間も冷たい北風に打ち据えられていたのだ。ちゃんと食べていない人は、余計に寒さが堪えるはずである。
2012年、自民党は「生活保護予算の10%削減」を公約に掲げて総選挙に勝利した。政権に復帰すると、生活保護の適用を厳しくし、減額も容赦なく行った。
憲法25条で保障されているはずの「健康で文化的な最低限度の生活」は、遠く大気圏外に吹き飛ばされたのである。
自民党政治の犠牲者が拷問にも等しい寒風を耐えながら炊き出しを待った。
用意していた520食はちょうど30分ではけた。
~終わり~
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《読者の皆様》
パレスチナ→能登震災→柏崎原発→京都市長選挙と、昨年末から借金が続いております。赤字に次ぐ赤字です。