あまりに無慈悲である。日本政府はUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)への拠出(援助)を一時停止するのだそうだ。
昨年10月7日、イスラエルとの戦争の発端になったハマスの攻撃にUNRWAの職員が関与していたとする疑惑を受けての措置である。というより米国に追随した。
これまでに米、英、独、伊など9カ国が一時停止を明らかにしている。
BBCによればUNRWAは1万3千人ものガザ住民を雇用している。1万人を超せば、その内の数人がイスラエルにハメられても全く不思議はない。
イスラエルの常套手段である。一方的にカネを送りつけたりしてエージェントにしてしまうのだ。おカネに困ってついつい手を付けてしまう人もいるだろう。
ICJ(国際司法裁判所)がイスラエルに対してジェノサイドを防止せよとの命令を出した途端のUNRWA疑惑である。まるで準備していたかのようなタイミングだ。
ICJがイスラエルを断罪する場面は、世界のメディアから消えてしまった。
ただでさえ飢餓や疾病に苦しむガザ住民への援助を打ち切ったらどうなるか。イスラエルによるジェノサイドに手を貸すようなものではないか。
財務省によると日本の拠出額(2022年)は2,200万ドル。ノルウェーに次いで世界第6位(UNRWAまとめ)。
~終わり~
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パレスチナ取材の大借金を抱えたまま能登半島と新潟の柏崎にまで足を延ばしました。人命第一と考えたからです。
首を吊ろうにも吊れる首は一つしかありません。御支援なにとぞ御願い申し上げます。