「今さら」の感はあるが波紋は大きい。中国共産党の習近平国家主席が党大会で台湾統一をめぐり「武力行使を決して放棄しない」と明言したのである。16日のことだ。
日本政府が巡航ミサイル・トマホークの導入を米政府に打診しているという。「敵基地ナンチャラ」と勇み立つ先生たちに けしかけられた のか。
トマホークがあれば中国の軍事力に勝てると思っている辺りがおめでたい。(田中は軍備を増強しろと言っているのではない)
中国は侵攻と同時に、まず沖縄の米軍基地や自衛隊のレーダーサイトを叩くだろう。制空権を確保するのは軍事の常道だ。
日本政府は沖縄を守る方法を真剣に考えるべきである。どうしたら高い確度で中国のミサイルを迎撃できるか。
トマホークを買う金があったら防空システムを充実させた方がいい。ウクライナは欧米からの援助もあって防空網を充実させている。
キーウ市に限っていえば、10月18日以降、ほぼ完ぺきに迎撃できている。沖縄を守るうえで参考になるだろう。
諜報活動はさらに大事になってくる。中国人民解放軍の動向を一早くつかめば、いち早く守りの態勢を固めることができる。
諜報活動により撃たせないようにすることも、場合によっては可能だ。これまで中国にやられっ放しだった要人への●●●トラップを日本側から仕掛けるくらいの度量も必要になってくる。
国際政治は非情だ。相手は常識の通用しない独裁政権である。攻撃される可能性があることを視野に入れて身を守る準備を進めておく必要がある。
シェルターも備えた方がいい。ウクライナは地下鉄の駅や公共施設の地下がシェルターとなっている。キーウ市内だけでもその数4,500か所。
もしシェルターが充実していなかったら、ウクライナの死傷者は何十倍、何百倍に上っていたことだろう。
《中国は沖縄を米国から解放してくれない》
プロパガンダを警戒しなければならない。ロシアの顰(ひそみ)に倣えば、反米原理主義者たちが「中国は沖縄をアメリカから解放する」と流布してくるだろう。
攻撃する側にしてみれば思うツボだ。相手が一枚岩でないのだから。
ウクライナはゼレンスキー大統領を突き上げるくらいに「徹底抗戦」で世論が結束している。
戦争にならないようにする。それに越したことはない。だが戦争は好むと好まざるとに拘わらず起きるのだ。懸命の外交を続けても、である。
起きた場合に備えることが民の命と生活を守ることになる。
~終わり~