右も左も。立場を超えた人々が、きょう、パソナ本社前(大手町)で竹中平蔵・同社会長を糾弾する集会を開いた。
民族派の人士は日章旗を掲げて、選挙で左派陣営の運動を手伝うトラック運転手はマイクを握って、国賊・売国奴を非難した。
「いい大学に行った友人が派遣社員となって、自分よりも安月給。結婚もできない。探っていくと竹中・小泉政治に行き着いた」。トラック運転手はこう話す。
小泉政権時(2001~2006年)、実際に経済政策を決めていたのは竹中平蔵だった、とされている。
2004年、人道上やってはいけないと言われていた工場の生産ラインへの派遣が解禁された。竹中が経済財政政策担当大臣の時だ。
メーカーは需要の増えたり減ったりの波が大きい。派遣社員は都合のいい調整弁だ。
工場の生産ラインの派遣を解禁していなかったら、「派遣切り」の悲劇にはつながらなかったのである。
新自由主義を日本に持ち込んだ張本人の一人が竹中平蔵と言われる。
民族派の青年は渋谷区・宮下公園の例をあげ「公有財産を民間に売り渡すのが新自由主義だ」と指摘した。
儲かるのは大資本だけ。その儲けは米国などに吸い取られていく。日本国民は貧しくなる一方だ。
菅新政権の経済政策に大きな影響を及ぼすとみられる竹中平蔵が、さらに恐ろしいことを言い始めた。
「ベーシックインカム」である。従来の意味にあるような、最低限の生活費を保証するということではない。
竹中の唱えるベーシックインカムは「社会保障をなくす」ということなのである。セーフティネットをなくすということなのである。
上級国民以外は死ぬまで働かされて搾取され、用済みとなれば、ポイと捨てられる。親族は貧しくて葬式も出せない。
間もなくそんな世の中が来るだろう。竹中が政治の中心にいる限り。
~終わり~