28.79パーセント。前回(2014年)の杉並区長選挙の投票率である。区民の3人に1人も投票所に行っていないのだ。言い方を変えれば3人に2人は投票していないのである。
有権者をシラケさせているのは、野党の分かりにくさだ。現在、区長選挙と同時に区議補選が行われているのだが、区議候補の応援に入った長妻昭・立憲民主党代表代行は、こう演説をした-
「皆さん、投票に行ってください。投票に行かないということは、組織票の強い候補者に一票入れていることになります」。
確かにその通りだ。間違っていない。だが、立憲民主党所属の杉並区議会議員3人のうち2人は、現職の田中区長を応援する。自主投票という党の建前のもとだ。
田中区長を中心になって支えるのは自公だ。長妻氏が批判する「組織票の強い候補者」が田中区長なのである。
立憲民主党の区議会議員候補は、ハコモノ優先の田中区政を批判した。「皆さんが愛着を持っていた施設が突如廃止になる。反面、知らされてもいない、望んでもいない公共施設が突如として立ち上がる」。
ところが立民の先輩区議は田中区長の応援に回っているのだ。「えっ? 立憲民主党って野党なの?与党なの?」と区民の誰しもが思うことだろう。
勤め帰りのサラリーマンがポツリと言った。「立憲民主党は民主(民進)党の総括をしない限り、同じ道をたどる」。
前回(2014年)の区長選挙で当選した田中良候補の得票率は12.5パーセント。8人のうち1人しか田中氏に投票していないことになる。それでも当選してしまえば、杉並区政の最高責任者として莫大な予算を差配する。こと福祉政策に関しては、弱者を生かすも殺すも区長のサジ加減ひとつで決まったりする。
政治を必要とする人が選挙に行けば、政治は変わる。
〜終わり~
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