宮古島市長選挙と同日の22日に投開票となる市議会議員補欠選挙。欠員補充2名のところに5名が立候補している。
田中は自衛隊の新基地建設に反対する3児の母、石嶺かおり候補(36歳)を追った。
石嶺候補が基地に反対する最大の理由は地下水の汚染である。川がない宮古島の水源は地下水だ。
基地は大量の洗浄剤、機械油などを扱う。「沖縄(本島)の米軍基地でも有害物質が流出し、それが隠ぺいされた」。石嶺候補は基地がもたらす環境汚染に危機感を募らせる。
「地下水は一度汚れたら回復しません。水が汚れたら私たちはこの島に住むことができません」。
自衛隊新基地の予定地と目されている島中央部のゴルフ場は、水源からわずか1㎞しか離れていない。自衛隊が大量の化学物質を扱えば、地下に浸透するのは必定だ。水源に近ければあっという間に汚染される。
石嶺候補は新基地へのオスプレイの飛来にも不安を抱く。
沖縄選出の伊波洋一議員が昨年11月、政府に「水陸機動団などの自衛隊が宮古島および周辺海域において訓練する場合、オスプレイは必要か否か?」とする質問主意書を提出した。
政府は「具体的な訓練の内容について、現時点でお答えすることは困難である」としながらも「水陸機動団の運用のための訓練には、V-22(オスプレイ)を使用することも想定される」と答弁した。本土のマスコミはほとんど報道していない。
水陸機動団の訓練とは、中国軍に制圧された離島の奪還訓練のことである。「作り出された中国の脅威」を利用した自衛隊の展開だ。
陸上自衛隊新基地に配備されるミサイルは、車両による移動式である。ミサイル基地ではなくミサイル部隊とされるゆえんだ。
移動式ミサイルは、固定基地と違って偵察衛星で位置をつかむことは難しい。それが特性だ。サンゴ礁と木々の緑に囲まれた島を移動式のミサイルが絶えずグルグル回るのである。
きょうは「石垣島の(島袋)文子おばあ」こと山里節子さん(80歳)が空路応援に駆けつけた。
阿鼻叫喚の沖縄戦を経験した「節子おばあ」は、辺野古や高江の基地建設反対運動を通じて石嶺候補と交流を深めてきた。投開票のある22日まで宮古島に滞在し、選挙を手伝う。
「宮古島を戦争の最前線にしてはいけない」。3児の母と おばあ が 安倍政権に挑む。
~終わり~
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中国の脅威を必要以上に煽って沖縄に基地を押し付ける、安倍政権の やり口 を取材するために宮古島まで遠征しました。多額の交通費がかかっています。ご支援何とぞ宜しくお願い致します…https://tanakaryusaku.jp/donation